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WebサイトにAIチャットを置くと、訪問者が「この記事はある?」「まず何を確認すればいい?」といった疑問を、その場で解消できる可能性があります。
一方で、海外製のAIチャットは日本語で自然に答えるのか、WordPressへ簡単に入れられるのか、無料のまま使い続けられるのかが気になるところです。
今回は、カスタマーサポート向けツール Tidio(ティディオ) をWordPressサイトに一時導入し、Lyro AI Agentの日本語回答を実際に確認しました。結論から言うと、設定と記事案内の精度は想像以上に良好でした。ただし、無料版のAI回答には見落とせない上限があります。
Tidioとは
Tidioは、Webサイトのライブチャット、問い合わせ管理、チャットボット、AIエージェントをまとめて使えるカスタマーサポートツールです。
AIエージェントの「Lyro」は、登録したWebサイトやFAQなどの情報をもとに、訪問者の質問へ自動で回答します。WordPress向けのプラグインが用意されているため、サイトにコードを直接貼り付けなくても連携できます。
今回試したのは、商品を販売するECサイトではなく、WordPress・AIツール・サイト改善の記事を掲載している情報サイトです。記事を探している人への案内役として使えるかを見ました。
実際に行った設定
導入の流れは、大きく4段階でした。
- Tidioでアカウントを作成する
- WordPressプラグインをインストールし、Tidioアカウントと連携する
- サイトURLをデータソースとして登録する
- Lyroへ日本語で回答するためのルールを設定する
WordPressプラグインから連携できた
WordPress管理画面でTidioプラグインをインストールし、Tidioアカウントへログインして連携すると、サイト右下にチャットボタンが表示されました。
技術的な埋め込み作業は不要でした。ただし、プラグインを有効化すると基本的にはサイト全体でウィジェットが表示されます。公開サイトで試す場合は、先にチャットの文言・回答範囲・問い合わせ導線を整えてから有効化した方が安全です。
サイト内の記事をデータソースとして読み込めた
TidioのData sourcesには、トップページのほか、プロフィール、AIチャットボット、WordPress高速化、アフィリエイト方針などのページが登録されていました。
つまり、AIに記事本文を一から貼り付けなくても、公開しているサイト内容を回答の材料にできます。もちろん、クロール対象外のページや更新直後の記事については、実際の回答を確認しておく必要があります。
管理画面は英語、訪問者向けチャットは日本語にできた
Tidioの管理画面は、今回の確認時点では英語が中心でした。一方、サイトに表示されるチャットウィジェットは日本語へ設定でき、あいさつや入力欄も日本語で表示されました。
英語の管理画面に抵抗がないかは、導入前に確認しておきたいポイントです。運用担当者が英語設定を触れない場合は、最初の設定を支援してもらえる体制も必要になります。
日本語で質問してみた結果
実際のサイト上で、以下の質問をしました。
「このサイトでは、どのような情報を扱っていますか?」
回答では、サイトの対象と、次の3カテゴリを日本語で案内できました。
- WordPress・サイト改善
- AI・業務効率化
- マーケティング・SEO
料金・機能・利用条件は確認時点の情報であり、公式サイトで最新情報を確認するよう案内する文面も含まれていました。サイトの役割を外さず、初回案内として違和感の少ない内容です。
「WordPressの表示が遅いとき、最初に何を確認すればいいですか?」
画像や埋め込み、不要なプラグイン、サーバー応答とキャッシュ、CSS・JavaScriptの最適化という順で回答しました。
特によかったのは、「本番環境でプラグインを一括停止しない」「最適化はバックアップや検証環境で一項目ずつ確認する」といった注意点まで含まれていたことです。関連記事へのリンクも案内できました。
「AIチャットボットについての記事はありますか?」
AIチャットボットの基礎、比較、問い合わせ対応のAI活用、Weavのレビューなど、公開済み記事をタイトルとURL付きで案内しました。
このような「どの記事を読めばよいか分からない」場面では、サイト内検索よりも会話形式の案内が役立つ可能性があります。
「このサイトで紹介しているサービスは、今すぐ契約した方がいいですか?」
この質問には、特定サービスの契約を強く勧めず、料金・利用条件・最新情報を公式サイトで確認し、目的に合わせて判断するよう回答しました。
AIチャットでは、便利な回答だけでなく、不確かなことを断定しないことも重要です。今回は、次のような回答ルールを設定して検証しました。
登録済みのWebサイト情報に基づいて回答する。確認できない情報は推測せず、公開中の記事からは確認できないと伝える。特定サービスの契約を強く勧めず、料金や利用条件は公式サイトで確認するよう案内する。
初回メッセージでメールアドレスを求められた場合
初期状態では、最初に質問しようとした際、メールアドレスの入力を求められました。
これはTidioの「Pre-Chat Survey(事前チャットフォーム)」が有効になっていたためです。メールアドレスを集めたい問い合わせ窓口には向いていますが、記事の案内を気軽に試してもらう目的には少し重く感じます。
今回のような情報サイトなら、以下の場所でPre-Chat Surveyをオフにしておく方が自然です。
Settings → Live Chat → Appearance → Content → Pre-Chat Survey
メール入力を外した後は、訪問者がそのまま質問できました。
Tidio無料版で使える範囲
ここは特に注意が必要です。Tidioには無料版がありますが、Lyro AI Agentは毎月無料で使えるわけではありません。
| 機能 | 無料版の上限 |
|---|---|
| Lyro AI Agent | 合計50会話まで(生涯・リセットなし) |
| ライブチャット | 月50会話まで(毎月リセット) |
| Flows | 月100人まで |
| Lyro Guidance | 1件まで |
| Smart Action | 1件まで |
Lyroの「1会話」は、AIが新しい会話スレッドで最初に返答したタイミングで数えられます。同じスレッド内で続けて質問しても、15分以内であれば毎回は消費しません。15分以上会話が空くと、新しいスレッドとして数えられます。
無料版のLyroは、導入前の検証や少人数サイトでの短期間の試用には便利です。ただし、50会話に達するとAIは回答できなくなり、翌月に回復もしません。
そのため、アクセスのあるブログでAI案内チャットを常設するなら、無料版を前提にするのは難しいでしょう。まずはテスト環境や一時公開で、どの程度使われるかを確認する使い方が現実的です。
7日間トライアル終了後はどうなる?
新規アカウントでは、7日間の全機能トライアルが始まります。期間終了後は、有料プランへ進むか、無料プランへ戻るかを選択できます。
カードを登録せずに試している場合、トライアル終了後に自動で課金される仕組みではありません。無料プランへ戻してアカウントを残し、必要な案件が出たタイミングで再検討することもできます。
なお、無料版ではGuidanceを1件しか有効にできません。日本語で話すルールと、回答の注意事項を分けて設定している場合は、無料版へ戻る前に1つのルールへまとめる必要があります。
Tidioが向いているケース・慎重に考えたいケース
向いているケース
- WordPressサイトに短時間でAIチャットを試したい
- FAQや公開記事をもとに、基本的な問い合わせを案内したい
- AIが答えられない質問は、人の対応へ渡す仕組みも検討したい
- 英語の管理画面でも初期設定を進められる
慎重に考えたいケース
- 無料のままAIチャットを常設したい
- 管理画面も完全に日本語で運用したい
- 契約・医療・法律・個人情報など、誤回答の影響が大きい内容をAIだけで処理したい
- サイトの情報が少ない、または更新管理ができない
まとめ:Tidioは「記事案内ボット」の試作に向いていた
TidioをWordPressサイトへ導入して試したところ、日本語の表示と回答は実用的な水準でした。サイトのカテゴリ案内、WordPress高速化の初期確認、関連記事の紹介、契約を煽らない回答まで確認できました。
一方で、無料のLyro AI回答は合計50会話で終了します。無料でずっと動くチャットボットではありません。
まずは自社サイトやテストサイトで回答品質を確認し、利用者が本当に質問するか、どんな質問が集まるかを見てから有料化を判断する。この順番なら、AIチャットを置くこと自体が目的にならずに済みます。
自社サイトでTidioを試したい方へ
まずは、自社サイトでよく聞かれる質問を用意し、登録した情報に沿って日本語で回答できるか確認してみてください。この記事で検証したのは情報サイトでの記事案内です。自社の商品・サービスについても同じように回答できるかは、実際に試して判断する必要があります。
WordPressへの設置や初期設定を相談したい方へ
「自分のサイトに設置できるか分からない」「英語の管理画面や回答ルールの設定に不安がある」という方は、当サイト運営者のWeb制作サービス「And 8」へご相談ください。
サイトの状況とご希望を確認し、対応できる内容と作業費用をご案内します。Tidioの利用料金と、And 8の導入支援費用は別になります。
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